繁殖制限は飼い主の責務

ペットの飼い主は、生まれてくる動物全てに責任を持てる場合を除き、避妊去勢手術などの繁殖制限をしなければなりません。

全国で引き取られ処分されている犬や猫のうち、およそ半数は生まれて間もない子犬や子猫です。
 犬や猫に対する避妊去勢について、「かわいそうだ」、「自然でない」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、飼い主として面倒を見ることができない命を増やすことが子犬や子猫の不幸な現実につながっていることも事実です。
 また、避妊去勢手術をすることで、生殖器が原因の病気を防げる、問題行動が減るなどのメリットもあります。

望まない妊娠・出産による不幸な命を増やさないため、また、犬猫の健康のため、飼い犬・飼い猫には避妊去勢手術を実施しましょう。
 

犬猫の繁殖生理
  初回発情 年間出産回数 1回の出産頭数
生後6~9ヶ月 1~2回 5~10頭
生後4~12ヶ月 2~4回 4~8頭

 

避妊去勢手術のメリット

【メスの場合】

  • 子宮蓄膿症、卵巣腫瘍の発症がなくなります
  • 乳腺腫瘍の発症率が低下します
  • 発情による分泌物で汚れなくなります
  • オスが集まってこなくなります
  • 喧嘩が減り、精神的に落ち着きます

【オスの場合】

  • 精巣腫瘍の発症がなくなります
  • 前立腺肥大、会陰ヘルニアの発症率が低下します
  • 攻撃性、放浪癖が少なくなり、喧嘩が減り、大人しくなります
  • しつけがしやすくなります
  • マーキングが減ります
避妊去勢手術のデメリット
  • 太りやすくなります
  • ホルモンバランスが変化するため、メスに多い病気の発症率がオスで高くなったり、その逆が起きます
避妊去勢手術の時期

病気の予防の観点からは、初回発情前の手術が最も効果的です。手術ができる時期は成熟度合いによって異なるので、かかりつけの動物病院と相談の上、決定してください。